就活生必見!コロナ禍で旅行代理店に就職していいのか

こんにちは。
旅行代理店に勤務してますやまさんです。

今回は珍しく就活生に向けた記事を書こうと思います。
現在就職活動は佳境を迎え、どの会社に行こうか迷っている方なんかもいるのではないのでしょうか?

観光業界は今大打撃を受けてます。

本当に旅行会社に就職していいの?
お先真っ暗なのでは?

結論から言うと、私はありだと思います。


不安な学生は必読です。

旅行代理店とは

そもそも「旅行代理店」って何?

旅行代理店(りょこうだいりてん、英: Travel agency)とは、交通・宿泊などの要素から構成された旅行商品を、企画・実施、あるいは仲介して販売する会社のこと。「旅行会社」(りょこうがいしゃ)とも呼ばれる。他の呼称として、旅行業者(りょこうぎょうしゃ)、旅行斡旋業者(りょこうあっせんぎょうしゃ)、ツーリストビューロー(英: Tourist bureau)など。店舗を持たないオンライン旅行会社や、ビジネストラベルマネジメント対応の旅行会社に関しても、本項で記述する。

Wikipediaより


要するに、「旅行」に関する全てを手配してくれる屋さんですね。


日本でいうとJTB、HIS、日本旅行、近畿日本ツーリスト、東武トップツアーズなんかが有名ですね。

OTA(オンライントラベルエージェント)には楽天トラベル、じゃらんあたりが国内だと上位ではないでしょうか?

順位企業名売上高
1位JTB1兆6932億円
2位H.I.S5524億円
3位近畿日本ツーリスト4954億円
4位日本旅行4498億円
5位阪急交通社3699億円
2018年度TABIBIYORIより



コロナ禍の旅行代理店にはどんな仕事があるの?


では旅行代理店にはどんな仕事があるのか?
私が働いている会社をもとにざっくりと説明します。

店舗

まずは店舗。
みなさんが想像する「旅行会社」のイメージはここかなと思います。
よく街中を歩いていても、HISと青い看板をドドンと掲げて、ハワイなんかの写真を飾っていますよね。

入ってみると、優しそうなお姉さんが、テーブルに案内してくれて、色々と聞いてくれます。
パンフレットやパソコンを見せながら、希望にあったものを提案してくれる。

これがいわゆる店舗の仕事。

(よく、女の世界なんて言いますね。実際そういうところもあるみたいです)


後ほど説明しますが、Go to トラベルキャンペーンの問い合わせが増えているようです!


法人営業

店舗のお客様が「個人」なのに比べてこちらは「法人」相手の仕事です。
法人営業にも色々種類があるんですね。

一般法人営業

いわゆる社員旅行みたいなものを企業に提案したりするのが一般法人。
社員旅行以外にも持ち出しの経営会議や、社内レク、出張や、報償旅行(インセンティブ)なんかもあります。
会社にもよりますが、添乗員も兼任したりします。
多くの旅行代理店はここに人を多く割いてますので、就活生はここを目指すと入りやすいです。
旅行には行けないけど、企業としては福利厚生にお金を使わなくちゃいけない。
そう言う営業を今はしているようです。

ポイント
法人営業マンの数が多い。 どうしても旅行代理店に入りたい就活生にとってはここがチャンス。



教育旅行営業

法人の中にも種類があって、学校の修学旅行を主に取り扱うのが教育旅行営業。
相手は主に学校の先生で、幼稚園の遠足から大学サークルの合宿まで幅広いです。
部活の遠征やPTAの親睦旅行など、先生と仲良くなればなるほど仕事が出てきます。

エリアにもよりますが、基本的に京都や沖縄に修学旅行に行くので、めっちゃ詳しくなります。

今は延長になった修学旅行の手配修正や、2021年など先のお仕事を獲得しようと頑張ってるようです!


グローバル

これは会社によりますが、海外支店を持っている会社はグローバルという部門もあります。
JTBシンガポール支店、HIS上海支店、なんかはグローバル部門ですね。

主に、日本の企業の海外支店とお仕事をしたり、現地の会社が日本に進出したりする手助けをします。
基本的に英語をしゃべれなくても旅行代理店は務まりますが(私も喋れない)、グローバル部門に行きたい人は必須になってくるでしょう。

また、海外支店に行かなくても、日本にいながら、海外の会社とやり取りをする場合もあります。


地域活性事業

主に自治体とお仕事をするのがこの部門。
観光庁や県庁、市役所、町役場と一緒に「どうやったら地域を盛り上げられるか」を考える仕事です。
地域でイベントをやったり、フリーペーパーを作ったり、モニターツアーを企画して感想を集めたり、一見観光と関係なさそうなことまでやったりします。

今話題のGo to トラベルキャンペーンみたいな仕組みを、各都道府県がやってますよね(どうみん割とか)。ああいうことも旅行会社が事務局となって、やってる事があります。
就活生はこういうことに憧れている人が多いのではないでしょうか。
各会社の採用HPを見ても、こういう文言がよく描かれてるイメージです。


コロナ禍でもこの仕事は増えているようですね。


オンライン

どこの旅行会社も今やオンライン部門を持っています。
楽天やじゃらんには敵わないまでも、店舗×オンラインという強みを生かしている部門になります。
みなさんが旅行会社の名前で検索して、出てくるサイトはほぼ全てこのオンライン部門が担当していると考えて間違いありません。

具体的にはサイトの構築(外注もあります)、カスタマーサービス、オンラインの企画、SNSの運用を行なっているところもあると思います。

今は先述した「どうみん割」や「Go to トラベルキャンペーン」のお仕事があるようです。


出版

どこの会社もパンフレットがありますよね。
そのパンフレットを作っている部門があります。
それだけではなく、書店に並んでいるガイドブック(るるぶとか)も作っています。
旅行地の取材からデザイン、モデル事務所や印刷会社とのやりとりなど、一般の印刷会社さんとやってることは変わりません。
旅行代理店と一口に言ってもやってることは多岐にわたっているパターンが多いというのが見て取れますね。


コロナ禍とはいえ、この部門の仕事はいつも通りあるようですよ。


イベント

オリンピックなどの国際イベントも大きく見れば旅行ですよね。
海外から人が来て、バスに乗って、ホテルに泊まって、食事をとる。
こういうイベントも旅行会社がお手伝いしてます。
学会のようなものから、地域のイベント、スポーツ大会などなど。

もちろんイベントだけがやりたくて旅行代理店を志望するのはナンセンスですが、こういうこともできる部門があると思うと楽しいですね。

現在は全くお仕事がない。
来年に向けて様々な企画提案や準備をしているようです。


仕入れ

仕入れって、小売業かよ!
と思うかもしれませんが、旅行会社は基本的に何も持っていないので仕入れが大事です。
もちろん「変なホテル」や「ハウステンボス」のように、旅行会社が経営している施設もありますがごくわずかです。

基本的には、ホテルや旅館、航空会社に営業に行って、
「JTB専用の枠をくれませんか!必ず売るんで!」
と言って枠を仕入れます。

だから、じゃらんで見たら満室だったけど、日本旅行で見たら空きがあった!
なんてことが起こるんですね。
仕入れが強い会社は、その分お客さんから選んでもらえる、という仕組みなのです。

こういうことを知ってると、よく勉強してる就活生だな。
と思ってもらえるかも!

ポイント
旅行代理店の仕組みを理解している就活生は強い


コロナ禍の旅行代理店の現状

さて、ここからは直近の話にはなりますが、新型コロナウイルスの影響を最も受けている業界の一つが旅行代理店です。

各社の被害状況を見て見たいと思います。



JTB連結決算、大幅な減収減益も黒字確保、コロナ影響で売上1000億円減少 -2019年度
大手旅行会社JTB ことし冬のボーナス支給せず 新型コロナ影響

JTBはなんとか黒字確保。
でもこれ、2019年度ですからね。

4月〜7月まで旅行はほぼ無し。
オリンピックもキャンセル、となると2020年は赤字は免れられないでしょう。

追記:先日JTBの冬のボーナスカットのニュースが出ましたね…。
旅行会社大手でもこんな事態になるなんて、業界未曾有の危機です。


HIS、国内店舗3分の1を閉鎖、国内旅行に本腰、コロナ禍でまずは資金確保

HISは店頭での営業を大幅に縮小するようです。
1/3を閉めるって!
相当なインパクトですよね。
業績不振が伺えますが、社員6,000人に10万円の給付金を支給するようです。

社員のモチベーション維持に尽力している様子が伺われます。



日本旅行、新型コロナ直撃で3月の海外旅行が99%減、総計で77%減に

日本旅行は海外旅行が99%減。
ってほぼ全部なくなったってことですよね。
他の旅行会社も同じような状況だと思います。


ポイント
2020年はどこの旅行代理店も大ダメージ。給与やボーナスにも大きなダメージがある。

就活のために知っておくべき!今後の観光業界

だめじゃん旅行代理店。
オワタ。やめよ。


今後の観光業界はしばらく暗雲が立ち込めそうですね。
しかし希望もあります。

Go to トラベルキャンペーン

今観光庁が頑張っている「Go to トラベルキャンペーン」。
これは国民が国内旅行をすると50%オフになるというすごいキャンペーンです。

これの目的は勘違いしてる人も多いのですが国民へのご褒美、ではありません。

旅行代理店を始めとする観光産業を回復させるためです



大打撃を受けてる、旅行代理店、航空会社、ホテル旅館を救うためのキャンペーン。
なので、直接ホテルや飛行機を予約したものは適応にならず、必ず旅行会社を経由した申し込みにのみ適応になります。

このキャンペーンは来年春まで続く予定で、すこしずつではありますが、旅行需要が回復していくことが予想されます。

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地域活性が重要になってくる

コロナの影響で、地方は疲弊してきます。
持続化給付金や、市民へのケア、商店街のケア、と何かとお金が必要になってきます。

地方の税金がなくなってきているんです。

Go to キャンペーンで、自分たちの街にきてもらいたい。
都内から来た人にお金を落としてもらいたい。
でもそうやったら人が来てくれるのか。

そんな時に我々旅行会社の出番です。
日本の各地を知り尽くした我々の目線で、地域の光る素材や、サービスを考えて地域を盛り上げることが必要になって来ます。


2021年東京オリンピック・2025年大阪万博

延期にはなってしまいましたが、2021年にはオリンピックが。
2025年には再度大阪万博が開催予定です。

他にも大型国際イベントが日本では開催されます。
すると海外からのお客さん、インバウンドが少しずつ復活して来て、観光業界は盛り上がって来ます。

今回のコロナウイルスは大打撃でしたが、観光立国を目指す日本はまだ完全に死んだわけじゃないのかな、とも感じます。


コロナ禍に旅行代理店に就職してもいいと思う

結果として、私は今旅行代理店に就職を決めてもいいと思います。
2021年4月は旅行需要は復活してます。
むしろオリンピックに向けて、グローバルや地域活性が盛り上がってくるタイミング。

2020年度の入社は少し厳しい状況となりましたが、旅行業界を盛り上げていけたらと思います。

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